ヨスクス

かざましゅんすけさんのことをつらつらと。たまに映画。

お犬さんが死ぬ前日のこと。

家族で少し離れた公園までピクニックに行った。
1歳を少しすぎたくらいだろうか。小さな男の子が父親の手を離れてお犬さんに近づいてきた。どうやら犬に触れた事がないらしく、恐る恐るあたまを撫でようとするもいまひとつ勇気が出せないようす。お犬さんの体を抱きしめながら「こっちなら噛まれないよー。」と背中のほうをなでさせてあげたら、宝石のような笑顔をふりまいてれた。あの子が大きくなったときにこんな出来事を憶えているとは思わないけど、彼の「はじめて」は心の中でひっそりと息づいていくのだろう。

お犬さんの暖かい背中とやわらかい毛並みは、彼も気付かない場所で永遠に生きてゆく。