ヨスクス

かざましゅんすけさんのことをつらつらと。たまに映画。

トガニ 幼き瞳の告発


はじまりもおわりもこのポスターがすべて物語っている映画。
以下ネタバレしてるので隠します。


主人公の美術教師の胸に顔をうずめる少年。わたしは劇中ではじめてこの少年の存在を知った。(予告みてなかったからね)観劇後、壁に貼ってあったポスターに目をやったとき、ようやく彼の存在に気がついた。なぜだか涙があふれてきた。物語終盤の、美術教師を見つめる彼の瞳がいまだ脳裏からはなれない。訴えることをあきらめた瞳。彼はなにを想い、主人公を見つめていたのだろう。そして主人公はその瞳から何を受けとめたのだろう。

......その答えがわからないまま、物語は終わりをむかえる。この映画が公開された反響で実際の事件が再調査されたわけだから、劇中に答えなんてあるわけがない。そんなことわかってはいたけれど、暴行シーンの生々しさより、答えの出ないラストのほうがよっぽど堪えた。だってこれが現実なんだ。

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自国民の「恥」をここまで容赦なく描き通す、韓国映画の底なし沼っぷりをあらためて見せつけられました。ノンフィクションだからリアルにみてしまっていたけど、子供だちはみんな演技なんだよなあ、すごいよなあ。芦田先生もコンサートとかやってる場合じゃないと思うんだ(完全とばっちり)。

ただ唯一残念だったのは、事件のリーダーである校長&執行役員の変態双子(1人2役)が温水洋一田山涼成フュージョンしちゃった風貌にしかみえなかったこと。彼らがスクリーンに映るたび、あまりにもキャラが濃すぎて笑いの感情しか起きなかったよ。

少年アシベの王さんでもないよ。


でもこの俳優さんは役作りがキツすぎて精神科に通ってたらしいです。そんな人にたいして笑けてしまうって...ほんとにほんとにすいません